現代では「仕事を辞める=逃げ」だという風潮があります。しかしそれは本当に正しいのでしょうか。この記事では仕事を辞めることが逃げだと理由について深く掘り下げてみました。仕事を辞めようか悩んでいる人は、ぜひ読んでみてください。
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「仕事辞める=逃げ」という考えは正しい?間違っている?
期待を持って入った会社で一生懸命仕事したのに、いつの間にか仕事が嫌になって会社を辞めたいと考えるようになってしまった人は大勢います。
けれど、仕事を辞めるというのが『逃げ』として認識されるのが多い世の中です。辞めたいと考えたことがある人も、一度は『逃げ』の2文字が頭をよぎったことがあるでしょう。
「仕事辞める=逃げ」は、本当に正しいのでしょうか。それとも、間違っているのでしょうか。
長い目で見て今の状況は自分にとって良いものなのか?
自分の立場を客観的に見て、仕事を辞めるのかどう考えた時に気にしてほしいことがあります。それは、『長い目で見て今の状況は自分にとって良いものなのかどうか』ということです。
仕事を辞めたい理由が、今の現状が嫌でとにかくこの現状から抜け出したいという一時的な感情なのか、それとも、長い目で見た時に自分にとって良くないと判断したからなのか、それを見極める必要があります。
辞めたい気持ちを我慢し続ければ今の状況は改善するのか?
次に考えていただきたいのが、『辞めたい気持ちを我慢し続ければ今の状況は改善するのか』ということです。
仕事をしていく上で多少の我慢は必要でしょう。しかし、その我慢が報われないのは良くありません。
我慢を続けることで今の状況が良くなる見通しがあるなら『必要な我慢』ですが、改善される見通しがないのなら『不必要な我慢』ではないでしょうか。
自分にとって「やめる」という選択肢が好転に繋がらないか?
最後に『自分にとって「やめる」という選択肢が好転に繋がらないか』ということを考えてみてください。
仕事を辞めることによって自分の人生が好転に繋がるのなら、それは良いことなのではないでしょうか。好転に繋がる選択肢があるのに、それを無視する意味はどこにあるのでしょうか。
仕事を辞めるメリットが多いのであれば、『仕事辞める=逃げ』が正しいとは言えないでしょう。
「仕事辞める=逃げ」だと思って退職を踏みとどまってしまう3つの理由
仕事を辞めたほうが自分にとって良いことだとわかっていても、どこかで罪悪感のようなものを抱える人もいるでしょう。
「仕事辞める=逃げ」だと思って退職を踏みとどまってしまう理由とはなんなのでしょうか。
そこには、日本人ならではの考えと社会の風潮というものが関係していました。
仕事辞めることを踏みとどまっている理由1:日本のことわざ「石の上にも三年」
日本のことわざに「石の上にも三年」というものがあります。これは「最初は辛くても我慢をし続ければいつか成し遂げられる」という意味です。
日本人はこのことわざを信じており、3年は我慢するのが正しいという考えを持っています。
なので、どんなに辛い仕事でも3年は続けるべきで、続けられないのは根性がないからだという思考になります。
この考え方が、仕事を辞めるのが逃げだと感じてしまう一因となっています。
仕事辞めることを踏みとどまっている理由2:我慢することが偉いという考え
日本では我慢するのが偉いという考えが根付いています。しかしそれは本当なのでしょうか。
我慢をしたことによって自分の成功に繋がるのであれば、我慢するのも大切でしょう。ですが仕事上での我慢は、多くの場合自分の成長や成功に繋がらないことばかりです。そんな我慢を続けることが偉いというのには、疑問でしかありません。
自分の立場を冷静に分析して、自分の行っている我慢が偉いものなのか改めて考えてみてください。
仕事辞めることを踏みとどまっている理由3:周りの意見が気になる
仕事を辞めるのが逃げだと感じるのは、周りの意見が大きく関係しているでしょう。
上記したように、日本人は我慢が美徳だと考えています。もし自分が仕事を辞めるとしたら、自分の周りにいる『我慢=美徳』だという考えを持った人たちから「根性がない」「そんなの通用しない」と言われてしまう可能性があります。
否定的な意見を聞いてしまったり想像してしまうから、仕事を辞めるのを踏みとどまってしまうのでしょう。
仕事辞めることを悩む人に考えてほしいこと3つ
仕事を辞めるのに踏ん切りがつかない理由がわかっても、それでも辞めることについて悩む人が多いでしょう。
そんな人たちに考えてみてもらいたいことが3つあります。これはどれも大切なことです。
色々なしがらみや制限を一度取り払って、シンプルに向き合ってみてください。
仕事辞めることを悩む人に考えてほしいこと1:心身共に健康か否か
仕事を辞めるのが逃げなんじゃないかと悩む前に、まずは自分の心と身体の健康について考えてみてください。
今あなたは心身共に健康でしょうか。もし今が健康な状態だとしても、今の仕事を今後も続けていった場合でも健康でいられるのかをよく考えて下さい。
何よりも大切なのは、あなたの命です。
仕事辞めることを悩む人に考えてほしいこと2:自己成長やキャリアプランがその環境で叶うのか否か
逃げるのが正しいとなんとなく感じながらも本当にそれで良いのか確信が持てないのなら、今の仕事を続けていくことで自己成長やキャリアプランが叶うのかどうかを考えてみましょう。
これは希望的観測ではなく、真剣に現実を見て導き出される結果と向き合いましょう。
少しでも不透明であったりあやふやな場合は、あなたの成長には繋がらない可能性が高いです。
仕事辞めることを悩む人に考えてほしいこと3:人生を豊かにするために今何ができるのか
仕事を辞めたいと考えるというは、今の現状に不満があるということです。不満を持ち続けた状態では人生は豊かになれません。
では、人生を豊かにするために今何ができるのかを考えてみてください。辞めることばかりに意識が向いてしまうと、考え方もネガティブになり良い結果を導き出せません。
そんな時は自分にとっての豊かな人生を想像して、そうなるためには今どうすれば良いのかという思考に切り替えてみましょう。
「仕事辞める=逃げ」が正しい3つの場合
ここまでは「仕事辞める=逃げ」が本当に正しいのかどうかを考えてきました。しかし場合によっては、「仕事辞める=逃げ」が正しいこともあります。
「仕事を辞める=逃げ」が正しい時というのはどういう時なのでしょうか。
もし以下のような現状で仕事を辞めたいと考えている人は、辞めた後に後悔する可能性が高いです。自分の現状と照らし合わせて、一度よく考えてみてください。
「仕事辞める=逃げ」が正しい場合1:理由が明確でない
「仕事を辞める=逃げ」が正しい場合1つ目は、理由が明確でない時です。
「なんとなく現状に満足できないから辞めたい」「最近嫌なことが続いているから辞めたい」という人は、どんな仕事に就いても同じことを繰り返す可能性が高いです。
仕事を辞める理由を明確にしてみたら、意外と解決できることもあります。ですので辞めたい理由がわからない人は、まずはその理由について深く掘り下げてみましょう。
「仕事辞める=逃げ」が正しい場合2:向いていないという判断が早いまたは正確でない
「仕事を辞める=逃げ」が正しい場合2つ目は、向いていないという判断が早いまたは正確でない時です。
「今の仕事が向いていないから辞めたい」と考える人も多いでしょうか、果たしてそれは本当でしょうか。
どんな仕事も、最初のうちは慣れていなく大変なことばかりです。それは『向いていない』ではなく『慣れていない』という状態です。早い段階で向いていないと決めつけるてはなく、仕事の本質を見極めてからにしましょう。
「仕事辞める=逃げ」が正しい場合3:やりたいことや将来像が定まっていないままでの決断
「仕事を辞める=逃げ」が正しい場合3つ目は、やりたいことや将来像が定まっていないままでの決断をした時です。
自分のやりたいことが決まっていないと、どんな仕事をしても面白さを感じられません。つまり、今やっている仕事がやりたいことかわかないからやりがいを感じず、その不満を解消すべく辞めるという決断をして逃げている訳です。
将来像が定まっていないまま辞めたら、次働く場所でもやりがいを感じられないでしょう。
自分にとってプラスになるのであれば「仕事を辞める=逃げ」ではない
今回は仕事を辞めるのが逃げなのかを考えてきました。
仕事を辞めるということが絶対的に正しいという訳ではなく、時には逃げるのが正しいということがわかっていただけたのではないでしょうか。
今の仕事を我慢し続けてメリットがないのであれば、その我慢は必要ありません。自分の人生のことをよく考え自分の人生が豊かになるのであれば、仕事を思い切って辞めて新たなスタートを切ってみてはいかがでしょうか。